岸田総理は記者会見で、思い切った内容の経済対策を実行したいという旨の発言をしました。必要な予算に裏打ちされた、とも言っています。

この「経済対策」とはどのようなものをイメージしているのか。

通常「経済対策」と言うと、景気刺激のためのものを意味します。景気刺激、つまり民間の需要不足を補うために公の予算を増やし、総需要を増やすということです。

しかし、現状はどうか。内閣府の直近の発表では需給ギャップはプラスの領域にあります。すなわち需要に対してむしろ供給が追いついていない状況。

金融政策に目をやれば、引き続き超金融緩和措置が続けられています。

この状況下で、財政面から景気刺激策をとるとどうなるか。通常で考えれば、景気を過熱させてしまい、さらなる供給不足を招きます。人手不足はさらに深刻化し、物価上昇を加速させる方向に働きます。これは経済の基本。

さて、岸田総理の「経済対策」とはどのようなものになるのか。合理的なものになるのか。