東京オリンピック大会の開催まで、あと2ヶ月となりました。

菅総理は何を聞かれても繰り返し、安心安全な大会とすると言いますが、依然として具体的に「どうやって」というところは全く語られません。

IOCのコーツ調整委員長の、緊急事態宣言下でも開催するという発言や、バッハ会長の「いくらかの犠牲」「日本独自の忍耐力」といった言葉にあらわれているように、IOCは日本の感染状況とは関係なしに、開催することに突進しているのではないかと思われます。

菅総理は、ワクチン接種が進むことをひたすら期待して、その期待のもとで開催を考えているのかもしれません。

しかしワクチン接種がどれだけ順調に進むのかは明らかではありません。また開催までに高齢者に対する接種がある程度進んだとしても、それが全体の感染状況を抑制するかも明らかではありません。

そして何より「変異株」の問題。今後英国株より感染力の強いと言われているインド株の広がりが大きなリスクとして目の前にあります。

これらを考えると、今、この状況でオリンピック開催に突き進むのは、壮大な「賭け」以外の何ものでもありません。

その上で、この「賭け」が、私たちとして賭ける価値のあるものなのか。私にはそうは思えません。