日本学術会議の会員の任命問題。今日、105人の学者さんが新しい会員候補として推薦されたのに対して、その内菅総理が6人を任命しなかったことが明らかになりました。

3年に一度、210人の会員の半分が新しく任命される仕組みとなっていて、推薦を受けた会員候補に対して、それを総理が任命することになっています。そして、これまでの国会答弁でも繰り返し答弁されていますが、この総理の任命行為はあくまでも「形式的な」ものであり、総理の任命権が左右するものではないとされてきました。

この制度が始まってから、実際に、推薦された学者さんが総理の判断で任命されなかったという例は一例もありません。

これは「学問の自由」を尊重し、日本学術会議の置かれた独立的な立ち位置を尊重するためのものです。

その仕組みを菅総理は破棄したわけです。

任命されなかった学者さんの中には、安保法制や共謀罪法に対して反対の立場を明らかにしてきた方々もおられ、今回任命されなかったことに対して。菅総理からは何の説明もないと言明されている方もおられます。

菅総理の、人事を通じた強権的な政府運営、と言わざるを得ません。

今からでも遅くない。憲法に定めた「学問の自由」を菅総理がしっかり理解しているのであれば、この6人の学者さんを、改めて任命するべきです。