小泉進次郎氏が、年金問題についてこの選挙戦、あちらこちらで語っているようです。

今回の2000万円貯金報告書問題を受けて、政府与党としてもしっかり年金問題に取り組んでいます、ということをアピールしたいのかもしれませんが、問題はその内容です。

私が見たところ、語られている年金改革案の内容は、ひとつには社会保険の適用拡大。非正規の方々でも正規職員と同じような働き方をしている方であれば、厚生年金に入ってもらおうということです。ただ、これはもともと民主党政権の頃からも積極的に行ってきたことであり、目新しいことではありません。

もうひとつは、年金の受給開始年齢を例えば70歳からという風に選択することで年金の受給額が増えますよ、ということ。いわゆる選択的な年金支給開始年齢の繰り下げですが、あくまでの個人の選択で自分によりよいと思う方法を選んで下さいというだけのことであり、年金制度全体の強化とは関係ありません。

これと関連して、在職老齢年金制度の廃止なども言われているようなのですが、もし本当に廃止するとすると、1兆円と言われる財源をどうするのか、また、結局高齢になっても高所得を稼げているような人たちを利するというチグハグなことにならないか、といった問題もあります。

いずれにしても、今、年金制度に必要なレベルの抜本改革とは全く言えません。お茶を濁している、程度の話です。