衆議院予算委員会で質疑に立ちました。今日取り上げたのは、特に、厚労省の統計不正問題に関して、その背景等を調査するために立ち上げられた特別監察委員会の委員長、樋口氏に関して。

樋口氏が、本当に第三者的な、客観的、公正、公平な立場から、特別監察委員会による調査をリードできるか。

なぜなら樋口氏は、現在の肩書きは、厚労省所管の独立行政法人、労働政策研究・研修機構の理事長です。この機構は、厚労省職員の研修等を行うところ。すなわち厚労省そのものと言ってもいい組織です。実際に、他省庁では、職員の研修は省内の独自機関で行っています。

その樋口氏が、厚労省からは完全に第三者的な立場となれるのか。

実際に、樋口氏は、1月の特別監察委員会の調査において、「身内による調査」だったことが明らかになった際、厚労省事務方から提案を受け、その「身内調査」を承認していたことが明らかになっています。

今日、なぜそんなことを承認したのかを国会で今日問うたところ、樋口氏からは「今日は、独立行政法人の理事長として来ているので、その所管外のことについては答弁を差し控える」と、繰り返すばかりの答弁。

全く、身の潔白を晴らすために、説明責任を果たしていこうという姿勢はありません。明らかに与党に気を使って、答弁を避けていました。

樋口氏は、労働政策に通じた、立派な学者の方です。私もかつて仕事を一緒にさせて頂いたこともあり、よく存じています。

しかし、今の樋口氏の立場では、どうしても厚労省との関係では「第三者」とはなりきれません。その中では、なぜ今回厚労省でこれだけの統計不正が行われたか、国民の皆さんが信頼を持って受け止めることができる、調査報告になるとは考えづらいと思います。

特別監察委員会は、組織を替えた上で、厚労省から完全に独立したところで行うよう、抜本的に見直すべきです。

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