秋の臨時国会で問題となった年金カット法について、政府は参議院審議の際に約束していた「新たな試算」を出してきました。

しかしその内容を見ると、足元の2年間だけ賃金が下落し、その後はもともと政府が想定している(あるいは、期待している)高い賃金上昇率が実現するという前提のもの。これもって信頼に足る試算が示されたとは言い難いものでした。

しかも、この試算資料の中に、「次回の年金財政検証においては、専門家の意見を踏まえながら様々なケースを想定した幅広い前提を設定することを検討していくこととしている」と、わざわざ注記されています。

この意味するところは、次回の財政検証も前回と同じような議論を行うということを宣言しているようなものであって、すなわちまた、実現不可能な高い賃金上昇率を想定した(期待した)上で、「年金は100年安心です」という結論をひねり出す、ということです。

ごまかしの数字で「100年安心です」と言いながら、実際には賃金が下がれば年金をカットする。こんなでたらめな政府のやり方で、年金に対する信頼が得られるわけはありません。必要なのは、正直な目線からの抜本改革です。