先週金曜日に補正予算案が決定されました。これを受けて、1月4日から始まる目の前の国会、その中の予算委員会に向けて、大急ぎでその内容の分析を行っています。

最も目につくのは、何と言っても今回の補正予算案の中での最大規模の予算項目たる「低所得高齢者等への福祉給付金」。一人当たり3万円を配るというものです。

政府からヒアリングをしていて、全くその意図がはっきりしません。

景気対策か、と言うと、今回の補正予算案自体が景気対策という目的のものではないのでそうでなさそう。また、景気対策であれば、「高齢者」に限る理由はありません。

では年金制度の補完か、と言うと、年金受給資格のない、いわゆる無年金の方も対象となっているので、年金制度を補完するというものでもありません。

色々政府を問い詰めても合理的な説明はありません。となると、報道でも言われているように、参議院選挙前の、典型的なバラマキ政策ではないかと考えざるをえません。

しかも、こも給付金のための予算額は、補正予算の内の「一億総活躍」関連予算の3分の1を占めるという、いわば一億総活躍の目玉予算なのですから、そもそも一億総活躍とは何なのかという点も疑問になります。

24日には本予算案も決定される予定で、これについても分析していきたいと思いますが、予算委員会に向けて、論点は大変多くありそうです。