減反廃止、戸別所得補償廃止という安倍政権の農政改革。それを具体化する政府与党法案が、今日、衆議院農水委員会で与党多数のもと可決されました。私たちの対案、戸別所得補償法案については、与党はこれを否決。残念です。
 
政府与党側の理屈は、「コメについては戸別所得補償法案によって埋めなければならないような、恒常的な生産費と販売価格の差、すなわち『コスト割れ』、は存在しない」というもの。だから戸別所得補償制度は不要、ということです。
 
コスト割れはない。これは全国の農業の現場の実感とは大きく乖離していると思います。自民党農政は私たちとは基本的な考え方を異にします。一言で言えば、昔の自民党農政への逆戻りとしか言えません。
 
今日は、農水委員会において安倍総理出席のもとでの質疑でした。当然今日からのオバマ大統領訪日を受けて、動くかもしれないと見られているTPPについても、議論に上りました。
 
農林水産委員会によるTPP決議。これに関して、林農水大臣などは「決議を踏まえて交渉に臨む」と言ってきましたが、今日の安倍総理は一層腰が引けていて、「決議を受け止めて」と発言。いよいよ米国に譲歩するのではないかという疑念が強まります。
 
今晩も色々な交渉が行われるのでしょう。明日午前中の首脳会談までの動きを注視します。